「よろこぶ」という響きから縁起物とされる昆布

昆布が縁起物とされる理由

結婚式の引き出物で、昆布をもらうことはよくあります。また、結婚式の料理に昆布が使われていることも。「また、昆布か…。」と思ってしまいますが、ちゃんとした意味があるのです。昆布は「よろ昆布」が「よろこぶ」となる語呂合わせから、縁起の良いものとされています。昔から様々な縁起物として使われ、勝って喜ぶと縁起を担ぐため、戦国時代の武士の常備食としても重宝されていました。

昆布は「ひろめ」と呼ばれていたため、お披露目の場である結婚式で、縁起物として引き出物で配られています。両家の絆が広まるようにという意味合いもあります。「ひろめ」とは、幅が広い海藻のことで「広布」と書かれ、それが音読みされ「昆布」と呼ばれるようになったともいわれています。

語呂合わせや響きだけではない昆布の魅力

昆布の魅力は語呂合わせや響きだけではなく、栄養価の高さや日持ちの良さ、使い道がたくさんあることで引き出物として贈られています。昆布には海のミネラルが多く含まれ、コレステロール値を抑えてくれる効果もあります。引き出物の昆布は加工品なので日持ちが良く、出汁をとるだけではなく、佃煮やお茶漬け・昆布茶など様々な料理に使うことができます。

昆布巻きやとろろ昆布・結び昆布やおやつとして食べられる昆布など、お祝いの料理にも昆布を使ったものも多く、結婚式やおめでたい席に欠かすことができません。鎌倉時代や室町時代から縁起の良い席で使われてきた昆布は、食物繊維やカルシウムがたっぷりで、日本人の健康を支える食材です。